スタッフコメント

≪監督 荒木哲郎≫自分もかねてから大ファンだった「進撃の巨人」のアニメ化に携われて光栄に思っています。皆さん同様、自分もこの世界観に痺れ、絵に興奮し、キャラクターのセリフに心奮わせました。そして僕は、読みながら自分で勝手に頭の中で動きをつけ、色をつけ、曲を当てて、それに勝手に陶酔しました。これがまた、超いいのです。『この頭ん中のやつ、みんなに見せたい!』と思い、それを光栄なことに、仕事でやらせて頂けることになりました。具現化するまでには様々な難関がありますが、あの日浮かんだ「良いフィルム」の像を、自分は信じています。人の本質に鋭い刃を突きつけつつ、さらに血沸き肉踊る、最高のエンターテイメントにしたいと思っています。頑張ります!


≪キャラクターデザイン 浅野恭司(WIT STUDIO)≫WITSTUDIOの第一弾TVアニメ作品ということで、是が非でもメインスタッフに名を連ねたいと思ったのが正直な気持ちです。ここまで仕事で欲を出したことは今まで無かったのですが、今回は新会社設立と相まってチャレンジしたい気持ちが増幅したのかもしれません。自分の役割としては、諫山先生の「進撃の巨人」という作品の絵柄のイメージを保とうという事に力を注ぎました。共に創り上げていくスタッフのモチベーションも高く、巨人の不気味さ、巨大感、動きにこだわる者や、立体機動装置でエレン達を飛び回らせるためのスピード感や躍動感、ワイヤー射出時のポージング、振り子の動き、剣の切り付け方など、荒木監督とアイデアを出し合い試行錯誤しながら創っており ます。PV作成後思ったことは、もっとやれる事、もっとこだわれる事はないだろうかと考えてばかりです。作品のファンの方達の期待はプレッシャーにはなりますが、それをやりがいに変えて邁進していきたいと思います。期待してお待ちください!
≪シリーズ構成 小林靖子≫フィクションで戦闘を描く場合、ただ殺されるためだけのキャラが必要になったりします。たとえば時代劇の斬られ役のように。彼らも生きて呼吸する人間であり、家族があり、実は甘いモノが好きだったり、などはあえて描きません。でも、進撃の巨人は違います。たった一コマで巨人に食われるキャラも、ついさっきまで普通に生きていた人間です。「キャラ」ではなく「人間」が食われる……だからこそ、ヒリつくような空気が作品に充満しているのです。巨人の恐怖や死の痛みがリアルに迫ってくる、そんな空気をアニメでも感じてもらえたらと思います。